CSRが注目される背景は?
企業価値を高めるために有効、など複数の背景があります。
 
(a) グローバル化によって各国各地域の文化に合わせた事業展開が必要になってきたこと、情報開示によって経営の透明性が求められるようになってきたこと
(b) CSRへの取組を選定基準とするSRI(社会的責任投資)ファンドが増大し(世界で約300兆円規模)、資金調達や企業価値向上の方法として無視できなくなってきたこと
(c) CSRのISO化の流れが見えてきたこと、等があります。
また、横並び意識の強い企業では、CSRはブームであり他社が取組んでいるから導入するというケースもあります。

CSRには、どんなテーマがあるのか?
すべてのステークホルダーに共通のテーマと、特定のステークホルダーに重要なテーマがある。
   どのステークホルダーにも共通するテーマとしては、環境問題・省エネの推進、コーポレートガバナンス(企業統治)、コンプライアンス(法令順守)、情報開示、リスクマネジメントなどがあります。
 荷主や従業員など特定のステークホルダーに重要なテーマとしては、品質・安全・スピードの向上による顧客の信頼確保、雇用・労働環境の改善・従業員の健康維持、外注取引先とのフェアな関係構築、個人情報保護および情報セキュリティの確保、地域社会との協調などがあります。

どんな効果・メリットがあるのか?
企業の信頼性を高め、経営を安定させる効果があります。
   公明正大な企業であることを示すことができれば、顧客や地域住民の方々から信頼が高まります。特に、多くの車輌が出入りする拠点を持ち、公道を使ってビジネスをしているトラック輸送事業では、地場産業や近隣住民と良好な関係を構築維持するのが大切ですから、CSRに全社的に取組むことで、自社への信頼性を高めることができます。
 また、CSRの評価項目を使って、経営の健全性や安定性を定期的にチェックし、改善策を立案実施することも可能です。

基準・規格やガイドラインはあるのか?
現在オーソライズされた規格はありませんが、いくつかの団体から発表されています。
  CSRとして統一認定された基準規格は、まだありません。日米欧の民間経営者が協働策定したCRT行動指針(コー円卓会議、1994年)、経済優先度調査会認証機関(米国NGO)によるSA8000規格(1997年)、国連による国連グローバルコンパクト規格(2000年)、GRIガイドライン(米国NGO、2000年)などがあります。
 日本では、経団連による企業行動憲章(2004年改定)や、雇用面を重視した厚生労働省による経営評価指針(2004年) などが発表されています。
 ISO(国際標準化機構)は、2004年にCSRの規格作成を決めており、2007年頃までにISO化される予定です。

CSRには、どのくらいお金がかかるか?
取り組み方法によって、かかるコストも大きく変わります。
   現在は認証機関によって認証されているものではなく、審査料もありません。新たな組織を設け人材を張付ける、コンサルタント会社に依頼する、CSR報告書を作成する、など新たな活動をすれば当然費用はかかります。しかし、現在進めている安全対策・人材教育・省エネ・社会貢献などの活動をCSR観点から評価し見直す活動であれば、現在のコストから一挙にはねあがることはありません。むしろ売上増加やコストダウンにつながるでしょう。

売上や利益に貢献するのか?
顧客満足度の向上や、社員のモチベーション向上の結果として売上・利益増につながります。
   CSRは、中長期で見れば、売上や利益増につながります。なぜなら、CSRが浸透すれば、CS(顧客満足度)やES(従業員満足度)の向上、現場モチベーションの向上、事故の減少、省エネによるコストダウン、株価の安定上昇、などが期待できるからです。

CSRは一過性のブームではないのか?
「本物のCSR」を追求すれば、会社が続く限りCSRの効果が作用し続けるはずです。
   他社がやっているから導入する、好評されているガイドラインや先進企業の事例をそのままマネすればいい、報告書などを作成して情報開示だけすればいい、という考えのCSRは、一過性のものであり効果もないため、そのうち消えていくでしょう。
  ステークホルダー満足の向上や経営リスクの軽減をもたらす「ほんもののCSR」は、一過性のブームではなく、経営を継続安定化し、社会的に高く評価され、ステークホルダーから敬愛される企業となるために役立ちます。



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