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| 「現場力」「CSR」「ユーザビリティ」。今回、多くの方にお話を伺った中で、浮上してきた「サービス業化」のキーワード。それに加えて「輸送に付帯する業務の取り込み」や「輸送商品の創造」といった手法のいくつかも明らかになりました。キーワードが共通して示しているのは、企業が基本的に備えるべき「スキル」と「信頼性」であり、手法については各企業の事業環境条件(地域性、専門性など)の中で、自社の個性を発揮させ、優位性を最大化する方法を追求するべきであると考えられます。つまり、「サービス業化」には、基本的なスキルや信頼を培う「基盤づくり」と、独自のサービス手法を練り上げ、そこで創出された付加価値によって利益を生み出すという「仕組みづくり」の、2つのステップが必要であることが明確に理解されました。 | |
| アップル運輸の、日々の朝礼、エビス運輸の「挨拶」、タムラコーポレーションの事務職までが参加する安全品質管理活動。今回のケーススタディにご登場いただいた3社の「基盤づくり」には、経営者の、仕事への姿勢に対する強い思いを反映した独自のスタイルがありました。そしてどの企業でも、それらの活動は既に第2ステップの「仕組みづくり」を成就させた現在でも延々と続けられています。このことからも分かるように「基盤づくり」のステップとは、一時的な取り組みでクリアすればそれでよいという種類のものではなく、企業文化に根ざした、“約束事”を定め、それを企業活動の中にしっかりと定着させていくことに他なりません。 また「基盤づくり」は、短期的な成果が期待できる種類のものでもありません。しかし、これを成就させない限りは次へ進むことが不可能であることは明らかです。たとえ、どんなに画期的な輸送商品を作り出しても、サービス業としての「基盤」がしっかりできていなければ、結果として質の高いサービスを提供し続けることは難しいからです。 |
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| 「組織において内発的に起こるエネルギーの強い人が、ある一定の人数を超えると、組織全体にうねりが起こるように大きな変化が波及する」―マルコム・グラッドウェルという人の著作で話題になった「ティッピング・ポイント」という概念があります。組織内で、起こった小さな変化のエネルギーが、徐々に蓄積されると、やがて「臨界点」に達し、大きな変化に変わっていく。米国で最も安全な都市に急速に生まれ変わったニューヨークなど、本書では様々な事例を取り上げて、「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すメカニズムを解き明かしています。 この「ティッピング・ポイント」に到達するために必要とされるのは 1.どんな小さな問題点も見のがさないためのチェック・管理機能(現場に見に行く、報告・連絡・相談の徹底)。 2.これならできると思える分かりやすい目標設定。 3.管理者とスタッフとの双方向コミュニケーション。 の3点に集約される、とされています。 御承知おきいただきたいのは「ティッピング・ポイント」に至る課程では、一時的に状況が後退することもあるということ。だから短期の成果に落胆して、諦めないことが鉄則です。エビス運輸の"あきらめない・言い訳しない・安易に妥協しない"といった姿勢はその意味で大変重要です。 どんなに小規模であっても、組織というものは、そう簡単に変わるものではありません。しかし、ある25台規模の企業で、体質改善を決意した配車担当者が、ドライバー一人ひとりと徹底的に論じあい、数年間をかけて全員の意識改革をし、車輌事故を激減させた例もあります。 「うねり」が起こせるかどうか。それは起こそうとする人の意志が、どれだけ強固であるかに、かかっているのかもしれません。 |
| 【特集】 ・「サービス業」はどこが違うのか? ・そもそもサービスとは何か? ・「サービス業化」は、時代の必然か? ・サービス向上のためのキーワード「ユーザビリティ」/「現場力」 【ケーススタディ】 ・株式会社アップル/・エビス運輸株式会社/・株式会社タムラコーポレーション 【サービス業の基礎としてCSRはなぜ必要なのか?】 ・リコーロジスティクス株式会社/株式会社トーマツ環境品質研究所/ ・CSRを理解するためのQ&A 【総論】 ・「サービス業化」。安全・丁寧・確実という普遍の追求こそが、新たな時代を築く。 |