Q1.タイヤ販売店より、空気圧を規定より1割程度多めに入れた方がよいといわれました。なぜでしょう?
(岡山県 輸送企業役員の方からのご質問)

タイヤの空気圧は、自然漏洩のために時間の経過とともに低下します(グラフ1参照)。でもタイヤには適正な空気圧が充填されていないと、その機能が十分に発揮できないどころか、故障を引き起こす原因ともなり非常に危険であるため、空気圧点検を励行し、適正な空気圧を維持する必要があることは、ご存知の通りです。

 さて適正空気圧には<表1>に示したように「調整範囲」という一定の幅が設けられています。トラック・バス用タイヤの例では「0」すなわち設定されている空気圧ピッタリから+80kpaまでが認められており、下回ることはできないけれど、多めに入れることはできるのです。最初に申し上げた自然漏洩の問題からすると、はじめからピッタリの空気圧にすれば、空気圧不足に陥るのは時間の問題です。しかし多めに入れておけば、定期的に補充することにより適正ラインを保てるわけです。販売店がお薦めした1割程度多めとは、まさにこの調整範囲のことです。
 尚、タイヤが温まっている時は、空気の膨張により空気圧が高めに出るため、空気圧の点検・調整は必ずタイヤの冷えている状態で行ってください。


トラック・バス用タイヤの
空気圧低下状況
〈グラフ1〉

充填空気圧の調整範囲
〈表1〉
●グラフ1、表1ともに(社)日本自動車タイヤ協会「自動車用タイヤの選定、使用、整備基準」より

Q2.14PR、16PRの違いは何ですか?
(群馬県 輸送企業 管理職の方からのご質問)

PRはPly Rating「プライレーティング」の
略号です。

昔、タイヤの構造をつくるコードが木綿でできていた時代に、タイヤのカーカスを「プライ」と呼び、その枚数によって強度を表わしていました。時代は変わってスチールコードが登場した時に、強度を表わすのにやはりこのプライを基準としました。ただし素材自体の強度が全く違うので、同じようにカーカス枚数で表わしても意味がありません。そこで綿コードのカーカスに換算したら、何枚分の強度があるのかということを示す「レーティング」すなわち等級というものを設定したというわけです。14PRは綿コード製のカーカスにして14枚分の強度、16PRは16枚分というわけです。
 当然プライレーティングの数値の大きいものほど、強度が高い、つまりタイヤ内部に高い空気圧が設定でき、タイヤ負荷能力が高いということになります。

サイズ別最大負荷能力
(トラック・バス用タイヤの例)
単位:kg

<タイヤの負荷能力について>
タイヤの負荷能力は、日本自動車タイヤ協会規格の空気圧─負荷能力対応表で単輪、複輪使用それぞれ規定されており、表2にその一例を示します。尚、タイヤサイズが同一でもPR数が異なっていれば、そのタイヤの持つ負荷能力は異なりますので、装着にあたっては車輌に指定されたタイヤのプライレーティングをご確認ください。